元外資系コンサルのライフコーチが語るコンサルティングとコーチングの共通点と違い

こんにちは。ためなおです。

今ではすっかりライフコーチなのですが、実は新卒でコンサルに勤めていた経験があります。

そんな私が、コンサルティングとコーチングの共通点、また違いについて紹介していきます。

「違いは何となく分かるけどはっきりとは分からない」

という方の理解を助ける記事になっていますので、違いを明確にしたい方、是非読んでみてください。

目次

コーチングとコンサルの共通点は??

これらの違いを紹介しているサイトは多くあるのですが、

何かが似ていると感じられるから、これらの違いを説明しているわけです。

ということで、まずはコーチングとコンサルティングの共通点について説明していきます。

  • クライアント(企業、個人、チーム)の成長を目指したものである
  • テーラーメイド(個別対応)の原則で提供されるサービス
  • 客観的にクライアントを見る

クライアント(企業、個人、チーム)の成長を目指したものである

「クライアントの成長」とは結果として何か成果を上げたり、良い変化が見られるということですね。

コンサルタントの仕事は様々ですが、主に、クライアントのために知識をシェアしたり、何かツールを導入するのを手助けします。

つまりコンサルティングは、クライアントのビジネスや身の回りのことが成功するための支援です。

コンサルタントが支援することで企業や個人、チームの成長に繋がっていきます。

コーチングも同じで、目指すところはクライアントの成長。

「問い」を投げかけることにより、クライアントの自己への「知」を深めていきます。

それによってアクションを試行錯誤したり見方を変えた結果、今までとは違った自分になっていきます。

テーラーメイド(個別対応)の原則で提供されるサービス

テーラーメイドという言葉とは日本語では個別対応という意味です。

コンサルティング、コーチングとも顧客に合わせて唯一無二のサービスを提供していると言えます。

よりじっくりと考えてみると、、、

コンサルティングでは、企業や、お客様ごとにそれぞれに合ったサービスを提供しています。

私の旧職ではIT部門にいたのですが、同じツールを導入するにもその企業のビジネスモデルに合わせてカスタマイズをした上で導入しています。また、そのツールに合わせ、効率性を重視した業務改善提案もしていました。

コーチングでは、基本的には1対1でセッションをします。その時には、話や呼吸のペースを合わせたり(ペーシングと言います)、もちろん話すテーマは一人一人バラバラです。

さらには、セッション以外の時間のやり取りもクライアントから連絡が来れば要望に合わせて対応します。

こんな感じで、クライアント次第で対応の仕方は様々です。

客観的にクライアントを見る

3つ目の共通点として客観視すること、第三者的な立場で見ることに価値があるサービスであると感じます。

コンサルとしては、クライアントが置かれている立場の分析をしますね。

簡単な例で行くと、これから企業の成長をどう進めていくかを考えたいクライアントに対して、「競合」や「企業の立ち位置」「戦略」を考えていきます。

この時は主観ではなく、「どう見えているか」という客観的な視点が役立ちます。

一方コーチングでは、クライアントが今どんなことを感じていて、どうしたいのか客観的に捉えます。

そして、「こういう風に見えますよ」というフィードバックをします。

質問も同様で、「もし○○ならどうですか?」というようにクライアントに新たな視点を与えます。

質問、フィードバックをすることで、クライアントが客観的な視点で自分を見つめることを支援します。

コーチングとコンサルの違いは?

今度は違いについて紹介していきます。

  • コンサルは「知識」や「手段」を提供、コーチは考えを引き出す「問い」を提供
  • 答えのありかが違う(コンサルティングはコンサル側、コーチングはクライアント側が答えを持っている)
  • 効果の出るスピードが違う(コンサルティングは早い、コーチングはゆっくりめ)

コンサルは「知識」や「手段」を提供、コーチは考えを引き出す「問い」を提供

「コンサルが技術を持っていない」というと嘘になってしまうので、そうではないことはここで伝えておきます。

が、コンサルが主に支援しているものはナレッジ(知識)とノウハウ(手段)です。

コンサルがストックしている知識は膨大で、その中から、クライアントに必要な知識を提供していくことで、クライアントの成功につなげるのです。

例えていうならばドラえもんですね(笑)

ドラえもん(コンサル)が道具(知識、手段)を提供することでのび太(クライアント)が救われ、結果を出すという感じです。

一方で、コーチはクライアントの問題解決のための知識やノウハウは基本的に備えていないと考えてください。(たとえ持っていたとしても、コーチングでは使わないのが原則です)

コーチは問いかけのための技術、ニュートラルに物事を捉えるフィルタを持っています。クライアントに問いかけ、「どんな感情があるか」「それがどう影響しているか」など、クライアントが自身への理解を深めることで、答えにたどり着き進めていくという感じです。

コーチングでは、コーチの考えというのは基本的に伝えない。これが、「アドバイスするかしないか」でコーチとコンサルが区別されている理由でもあると思います。

答えのありかが違う(コンサルティングはコンサル側、コーチングはクライアント側が答えを持っている)

コンサルもコーチもクライアントの成長のためのサービスであると前述しました。しかしながらコーチとコンサルでは答えを持っている人が異なります。

ここでいう「答え」というのは「解決策」「解決のきっかけになるもの(気づき)」です。

コンサルティングは、コンサルタント側が答えを持っていて、その方法に従ってクライアントまたはコンサルタントが実行していくことで、問題解決や成長に導きます。

システムのてこ入れや、業務改善などはコンサル側の提案をもとに実行しているのです。

一方でコーチングはコーチではなくクライアントが答えを持っています。そのため、コーチはその答えを引き出すため、クライアントに様々な問いかけをしていきます。

この問いかけによって、クライアント自身が自分の持っている考えに気づき、行動を変えていく。

コーチってそれしかしないの?と思われるかもしれませんが、この「問いをすること」や「場を作ること」が奥深く、コーチの力量が問われるところでもあると思います。

効果の出るスピードが違う(コンサルティングは早い、コーチングはゆっくりめ)

クライアントの感じ方や内容によっても異なりますが、受けた結果、効果が出る時期が違います。

コンサルティングの場合、解決策がコンサルから提示されるのでそれ通りに実行していけばすぐに結果が出ます

コンサルに相談するころには問題もはっきりしており、それに対する解決策をコンサルが考え提示していくので、内容もはっきりしていることが多いです。

しかし、コーチングは問題となっていること、原因を探すことから始めることもしばしばです。クライアントが「自分でやりたいけどできずに困っている」など、問題となっているものの色も異なっています。

ですから、じっくり時間をかけて自分と向き合うことが大事になってきます。

自分と向き合う習慣ができてくると、自分の中から答えを見つけることもだんだんスムーズになってくる。

目安としては月2回のセッションをして大体3~4か月程度で徐々に効果が出てくる感じと思っているといいかと思います。

コーチングのサービスがイマイチ分かりにくいと言われる所以もこんなところにありそうですね💦

おわりに

いかがでしたでしょうか?

コーチングとコンサルティングの共通点も違いも挙げればキリがありません。

大きな違いは、コンサルとコーチが持っているスキルにあると思います。

コンサルは知識、提案力。コーチは質問力、クライアントの考えを引き出す力。

どちらがいいか悪いかということではなく、アプローチが異なるのです。

ですから、自分が今取り組みたいことに対して、どういったものが適切か、じっくり吟味されることをおススメします!


この記事を書いた人

フリーランスで感性を大事にしたコーチングをしています。
大学院卒業後、コンサル、建設会社を経験しながらも自分の世界を歩みたいと感じ、フリーランスの世界へ。
クライアントの感性、感覚を手がかりにクライアント自身の自然な想いをそのまま形にしていくセッションを提供している。
また、自分自身の充実を大事にしており、自分の好きな日本茶のお店で勤務している。

国際コーチ連盟認定スクール卒業
日本茶インストラクター

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